『読書について』ー多読してるとバカになる?

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読書の重要性を説く本がかなり多くあります。

「読書をすると頭がよくなる」、「読書で人格形成」など、読書について様々な利点がある事が説明されています。

ですが、本当にそうでしょうか?

①咀嚼しなければ意味がないー多読は害である。

この本の著者であるショーペンハウエルは、この『読書について』の中で、読書のやりすぎは「害である」とみなしていますね。

どんな知識でも、自分の頭の中で考えて、咀嚼されたものでないと意味はないのです。

いかに内容の豊富な図書館でも、不整頓であるならば、はなはだ小さいけれども整理の行き届いた書庫ほどの利益も与えない。これと同様に、いかに多量の知識でも、自己の思慮がこれを咀嚼したのでなければ、反復熟慮したわずかの知識より、その価値ははるかに乏しい。ー本文より

これは本を多読している人には痛い言葉ですね。結構グサリときます。おっしゃる通りです。

さらに著者は、多読ばかりしている人間を「自己の思想を持たざる」人として揶揄しています。

されば自由な時間さえあれば、いつでもただちに書物を手にするのは、自己の思想を持たざるための最も的確たる方法である。博識多読がたいていの人をその天性以上に愚鈍蒙昧ならしめ、その著述をまったく不成功ならしめる理由は、まさしく上述の方法を実行したからである。ー本文より

著者の多読ディスりはさらに続きます。彼は「読書」という行為を、「自分の脳の代わりに他人に考えてもらう作業」とみなしています。

読書とは、自己の頭脳の代わりに、他人の頭脳をもって考えるという意味である。みずから思索することは、何らかの脈絡ある総体が、ーーたとえ厳密に完全でなくとも、とにかく何らかの体系がーーそこから開展することを企図するのであるが、これに対しては、絶えざる読書によって他人の思想があまりにも力強く流れ込むより、もっと有害なことはない。ー本文より

彼が終始一貫して主張しているのは、「自分の頭で考えること」です。どんな情報も、あなたにとって、思考による咀嚼がないと無意味なのです。むしろ自分の考えが不明瞭になる分害毒になってしまうのです。

終わりに

ショーペンハウエルはこの本の中で、考えないで多読する人間をこれでもかというくらい否定しています。

あくまで読書は、自分の思考の中に有機的に位置付けるように読むべきだ、と主張しています。

インプット過剰に陥っている人は、一度読書をやめ、自分の頭でじっくり考えてみるのもよいのではないでしょうか?

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