本好きで、この本を読まない人をぼくはみたことがありません。
「本好き!」と自称している人と話すと、必ずこの本が出てきますね。
ぼくもこの本を1ヶ月近く読み込んだ時期があり、中々思い入れが強いです。
さらに、この本って発売開始時期が2013年の12月なんですよ。
つまり、もう発売開始から2年が経過しているのです。
なのに、店頭には未だに並んでいるのです。
すごくありませんか?
ぼくは書店に毎日のように行くのですが、『嫌われる勇気』みたいな超ロングセラーを見たことは未だかつてありません。
今日はそんな『嫌われる勇気』が「なぜ売れているのか」考えてみました。
①誰しもが持つ承認欲求とその克服について、簡潔に示している。
人間の根本的な欲求の一つ、それは「承認欲求」です。
人は誰しも、「他人から、自分がどのように見られたいか」を考える側面があります。
これは本能ですから、避けることはできません。
けれども、この「承認欲求」は時として害悪となるときもあります。
「自分のやりたい事」を追求していくとき、「承認欲求」は邪魔になるからです。
例えば、作家になりたい人は、まず何よりも高クオリティの作品を何本も書く必要があります。
ところが、そういう人は往々にして「作家として見られたい」欲求を備えています。
後者の欲求が優先するとき、人は「作家」を極めることができず、「作家として褒められる」道へと迎合してゆくことになります。(たとえば、飲み会に参加するとか、講演会で話すとか。)
『嫌われる勇気』ではそんな「承認欲求」をわかりやすく解説した上で、それを禁じるよう指示しています。
誰にでもあるこの欲望を捉え、言葉で平易に解説しているあたりが、多くの人に支持される所以の一つですね。
②「幸福」という人生最高の目的を定義し、そこへ到達する方法まで明快に網羅している。
誰しも、幸せになりたいと願っています。(そうでない人もいますが。)
でも、ほとんどの人が「幸福の定義」自体を把握していません。
ところが、本書ではそれを「他者貢献である」とはっきり明示しています。
そして、ゴールをはっきり示した上で、そこに達するために「他者から嫌われることを恐れるな」と言っているわけですね。
さらに、そんな考え方に自分のマインドが入れ替わるまでに、本書は
「生きてきた年数の半分はかかる」
とこれまた明示してあります。
20年生きている人であれば、努力すれば30才までに幸福に至る人間へと進化できるわけですね。
このように、「幸福の定義」やそこに至る「思考法」と、その思考法を獲得するまでの「期間」がハッキリ記されています。
このような「明快に、網羅している」あたりも爆発的に支持されている理由の一つです。
③終わりに
まとめると、この本が2年にわたって支持されている理由は
「人間の根本の欲求の把握と、それの克服」、さらに「幸福の定義とそこに至る道のり」を明快に記述しているところですかね。
多くの人が持つ「現状の、ちょっぴりよくないマインド」と、「そこからの幸福への道のり」を解説しているのが『嫌われる勇気』。
人類必読の書、といっちゃったら、言い過ぎでしょうか?
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