藤本篤志さんの 『社畜のススメ』を読んだのでご紹介。
今、世の中には「自己実現」や「個の時代」など、
楽しげな言葉があふれています。
そんな現代社会において、この本は
「まった」
をかけ、基礎に還る大切さを教えてくれました。
[amazonjs asin=”4106104458″ locale=”JP” title=”社畜のススメ (新潮新書)”]さっそくいきましょう。
自分らしさを捨て、模倣からはじめよ。
藤本さんは本書の中で、「成長のヒントは模倣にあり」とおっしゃってます。
藤本さんは自身がサラリーマンとして生き抜いてこられた理由に
「模倣」
を挙げています。
凡人が「自分らしさ」を追求しても、ろくなものにはなりません。
それくらいなら、一度個性は捨ててできる人を
「とことん真似る」
ところから始めるべきだ、と説いています。
ガリレオのように模倣ではなく創造できる人間はほんのわずかで、人間の九八パーセントは学習済みの行動を繰り返すだけだ(二〇一〇年十二月号)。ー本文より。
師を見つけ、共に過ごし、表情、振る舞い、口癖に至るまで、完全にコピーすることが、成長の最短距離。
行動は思考から。思考は信念から生まれる。
信念のレベルで観察ならびに模倣を行う必要がある。#平成進化論を熟読— Toshiro Honma (@HonmaToshiro) 2016年2月24日
社畜時代は成長の基礎。
藤本さんは会社員の時代を肯定的に捉えています。
葛藤しながら「我慢」を繰り返すことで、
偏りの少ない人間になれると説きます。
その我慢が偏りのない栄養吸収を促進し、一つ一つの栄養の意義を理解できるレベルの「ものさし」を持つことができるようになる唯一の手段なのです。ー本文より。
先輩の指示の意味がわからなくても、とりあえず丸ごと受け入れてやってみる。
それが大事なんですね。
「我慢」を「悪」としがちな現代社会だからこそ意義のある言葉。
時には我慢する事によって成長するための近道だったりする。
— 方丈 愛陸@恋するBeat (@amu_beat) 2016年2月29日
ダメ社畜にならないために必要なこと。
藤本さんはダメ社畜にならないために、項目を18個あげています。
そのうち3つピックアップします。
1.他人の悪口は言わない。
2.他の世代を見下さない。
3.できない理由を真っ先に考えない。
特に真新しい項目はないですが、つまり基礎の基礎が本当に大事だ、ということですね。
まとめ!
藤本さんは非常にまじめに、誠実に仕事と向き合ってきたんだなあと感じました。
自己実現が声高に叫ばれるなか、大事なことはあくまで「基礎」ということを再確認。
ちょっぴり浮き足立つ傾向にあるひとは、地に足つけて確かな歩みを模索できる、そんな本でした。
おすすめ!
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