池上彰さんの
『経済のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ』
を読了しました。
[amazonjs asin=”4759311084″ locale=”JP” title=”経済のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ”]池上彰が教える経済の基礎知識。この1冊で、経済のしくみがぜーんぶわかる。これであなたの経済オンチも完全克服できる。ー「BOOK」データベースより
この本は「経済の基礎の基礎」を噛み砕いて新社会人にわかりやすいようにかかれています。
話の内容も「読者」を主人公にしているものが多く、イメージしやすい。
池上彰さんの真骨頂といった感じですね。
それでは早速見てみましょう。
日本の経済はぼくたち次第
池上さんはこの本の中で、
「日本の経済はあなた次第」
とおっしゃっています。
というのも、アナタが肥えた目でキチンとした商品を選べば、それが良い企業の発展と、悪い企業の淘汰に発展するからです。
このことを選挙になぞらえ、「経済における投票行動」と表現されています。
私は、このことを「経済における投票行動」と言っています。つまり、あなたは、ある商品を買うことによって、その商品を製造・販売販売している企業に一票を投じていることになるのです。ー本文より
だからこそ、私たちはしっかりとした眼で、良い商品を買わねばならないのです。
それは私たちの生活の質を上げるだけでなく、国の経済の質を上昇させることにもつながるのです。
アナタの払った税金が、国を動かしている。
国を動かしているのは、私たちが払っている「税金」です。
私たちは自分の生活を良くするために、お金を使います。
ですが、例えば警察とか、医療とか、自分ひとりではまかないきれないものが存在します。
そこに使われているのが「税金」なのです。
このように、税金とは私たちの暮らしの質を上げるためにあるのです。
今の若者に、年金は支払われるのか?
池上さんによると、現在40歳の人が将来受け取る年金の額が、払い込んだ額と同額なのだそうです。
しかし、それより下の世代は、支払額よりももらえる額の方が少ないのが現実。
この予想があるものですから、今の若い人の中では
「年金未加入」
の人が増えています。
けれども、実際に未加入の人が増えると、貯蓄額が減っていくわけですから、どんどんもらえる額が下がって行く。
そう考えると、歯を食いしばってでも支払い続ける必要があるのです。
それを考えると、歯を食いしばってでも払い続ける必要がある、ということになります。根本的には政治が解決する問題ではありますが、払わないと本当に破綻する、という問題を抱えているのです。ー本文より
終わりに
池上さんはわかりにくいものを分かりやすく伝えるプロ、という感じがしました。
主人公を「アナタ」に設定するところもいいですね。
「国民」としての意識が薄い人が多いのが現状ですので、そこをしっかり見据えた上での文章構成なのでしょう。
内容について、経済は人々の「気持ち」に依存しているなぁ、としみじみ感じました。
年金問題についても、もっとも解決すべき問題は「不信感」です。
だからこそ、その不信感を払拭するためにネガティブな報道は控えるべきなのでは、とぼくは考えています。
ゆえにネガティブに偏りがちな「新聞」や「ニュース」はほとんど見ません。
みんなの気持ちが経済を動かす。それを再確認させてくれた本でした。
経済の根っこの部分をザックリ抑えたい人におすすめ!
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