志乃ちゃんは自分の名前が言えない by押見 修造ー「吃音」を扱った良マンガ!

押見 修造さんの『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』を読みました!

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このマンガは、志乃ちゃんという女子高生を主人公として描いたマンガです。

考えさせられる作品だったので、早速書評を書きたいと思った。

さっそくいってみよう。

 

ざっとあらすじ!

彼女は他の子とは違う、ユニークな特徴がありました。

それは

「母音で始まる言葉が言えない」

というものでした。

 

わたしとくに母音からはじまることばがいえないのー本文より

それは「吃音症」の1種です。

 

彼女はそのせいで、自分の苗字である

「大島(おおしま)」

がうまくいえませんでした。

 

彼女は高校入学の後、自己紹介でつっかえてしまい、周囲から笑われてしまいます。

 

 

授業中に先生にあてられても、答えることができないこともありました。

 

先生の理解も浅く、「緊張している」という程度にしか思われていませんでした。

「自分から仲良く」、「自分から積極的に!」

先生のアドバイスも、吃音症の彼女には響きません。

 

しかしよいことに、彼女は「かよ」という女友達ができ、バンドを結成することに。

彼女は歌っている時は吃音症状が出なかったので、ボーカルでの参加。

 

 

しかし、彼女はやはり「傷つきたくない」という思いからバンドを投げ出してしまいます。

 

大事なのは「自己否定」からの解放

おっと、ネタバレを最後までしてしまうところだった。

ここからはこのマンガについて思ったところを書いていきたい。

 

 

このマンガは一見「吃音」という症状を取り扱っています。

しかし、それだけではないのが面白いポイントです。

 

 

 

このマンガを通してヒロインが抱えていた悩み。

様々な考察ができますが、もっとも根っこにあるのは

「自己否定」

だと感じました。

 

 

彼女は自分特有の症状を

「恥ずかしい」

と思っていました。

 

 

吃音症は「症状」であり、それ自体は悪ではない。

問題なのは、それを「悪い」と思い込んでしまっているところ。

 

 

ここで、自分との共通点が見つかった気がしました。

 

 

ぼくも、自分の「弱点らしきもの」を見つけてはそれを言い訳に人を避けるときがある。

 

それは他人から見ればただの「個性」でしかないかもしれないのに、自分で「悪」のレッテルを貼る。

なぜかというと

「ひとに嫌われたくないから」

です。

 

嫌われたくない→ひとを避ける理由を探す→ただの「特徴」に悪のレッテルを貼る

こういうループに入ることがたまにあります。

 

 

「ありのままの自分は好かれない」

という妙な思い込みが、その根底にあります。

 

 

この自己否定から自分を「解放」すること。

それが1番大事なのではないかと思いました。

 

 

そのためには自分できめたことをちゃんと守って、自分に対する信頼を高めていくことが不可欠。

 

このマンガは「辛いという感情」が表現されていてすごく共感した。

しかし、どう乗り越えていったかというところは描かれていない。

 

 

そういった意味では「続編が見たい!」と強く思わせる作品でした。

吃音をテーマに人間心理をするどく見抜いた、深みある一冊でした。

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