マンガ『人間失格』を知っているか。
[amazonjs asin=”B009APE0TS” locale=”JP” title=”人間失格 1巻”]太宰治の希代の問題作「人間失格」を、現代社会を舞台に変え、完全コミック化! 「恥の多い生涯を送ってきました」――ネット上に見つけた大庭葉蔵の独白が赤裸々に綴られたページ。掲示されていた3枚の写真は、葉蔵の転落の人生の軌跡を描いていた。読み進めるほどに堕ち、崩壊していく葉蔵の人生。彼は何を恐れ、逃げていたのか。鬼才×鬼才、100年に一度の出会いが生み出した究極にして最強のコラボレート作! ここに登場!!ーAmazon 内容紹介より
古屋兎丸先生の『人間失格』も読み返す。初めて読んだときにはずいぶん原作と設定が違うように感じたものだけど、小説を読み返したあとに漫画を読んでみたら、思ってた以上に原作に忠実だった。小説を読んだ直後だからか2回目だからか、以前ほど苦しまずに読むことができた。私には漫画の方が絶望的。
— Seiichi MORIMOTO (@mrmts) 2016年4月28日
太宰治の代表作『人間失格』をモチーフにして作られた本作。
原著も面白いんですが、このマンガもマジでおもろい。
グイグイ作者の世界へ引っ張り込まれ、気づいたら完結、そんな感じ。
現代にフォーカスしてるんで、古典系苦手な人でもサクサク読めるかと。
太宰は好き嫌いありますから、太宰嫌いな人はこれもしんどいかな。
共通してるのは圧倒的な人間不信。
自分嫌い。人嫌い。自己否定感。嘲笑、自己愛。
「ザ・ダメ人間」の主人公の絶望ストーリーは見ててウツになる。
でも、このウツがいいんだよね。
悪の部分って誰でも持ってて、あまり人には言いたくない。
そんな秘めたる思いを作品中でズバッと表現してくれると、繋がりができた感覚に陥る。
原作もそうだし、今作もそう。
決して楽しい作品じゃないけど、ある人にとっては救いになるかもしれない。