猿ヶ島 ー太宰治の処女作『晩年』に収められた「動物園の猿」のお話!めっちゃ好き。

いやーついにこの日がきた!!!!

太宰治の作品でめっちゃ好きな『猿ヶ島』!!!

この短編も太宰治の処女作『晩年』に記載されてます。

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当記事で紹介する作品は個人的に最強に大好きなので、ちょいとテンション高めでお送りいたしますw

どんな物語なのか。

それは『動物園の猿』の物語です。

気づかぬうちに動物園に連れてこられた猿が、現状を打破するために動物園から脱走するお話となっています。

主人公は2匹の猿なんですが、その2匹がめちゃくちゃ人間チックな話を展開していて、まずそこが面白い!

動物園にいる人間を見たときの2匹のやりとりがコチラ。

 彼は私のわななく胴体をつよく抱き、口早に囁いた。

「おどろくなよ。毎日こうなのだ」

「どうなるのだ。みんなおれたちを狙っている」山で捕われ、この島につくまでの私のむざんな経歴が思い出され、私は下唇を噛みしめた。

「見せ物だよ。おれたちの見せ物だよ。だまって見ていろ。面白いこともあるよ」ー本文より

なんて人間っぽい猿なんだ・・・。

でもこのストーリー、結構共感できちゃうんですよ。

というのも、人が社会に対して文句をいう構図と似ているからです。

ぼくもしょっちゅう社会に文句を言いたくなる中二病ですが、そんな感情を代弁してくれてる感じがするんですよね。

社会から、いわゆる「逃走」したくなる人は、意外と多いのではないでしょうか。

そんな心理状態を、このストーリー中の猿は見事に表現してくれてます。

「君は逃げるつもりか」

「逃げる」

 青葉。砂利道。人の流れ。

「こわくないか」

私はぐっと眼をつぶった。言ってはいけない言葉を彼は言ったのだ。ー本文より。

うおおお!!!あつい!!!!

さらに引用。

「よせ、よせ。降りて来いよ。ここはいいところだよ。日が当るし、木があるし、水の音が聞えるし、それにだいいち、めしの心配がいらないのだよ」

 彼のそう呼ぶ声を遠くからのように聞いた。それからひくい笑い声も。

 ああ。この誘惑は真実に似ている。あるいは真実かも知れぬ。私は心のなかで大きくよろめくものを覚えたのである。けれども、けれども血は、山で育った私の馬鹿な血は、やはり執拗に叫ぶのだ。

ー否!    ー本文より

否!!!!否!!!!うおおおおおおおおおお!!!!!!!!

このサルあついぜ!!!!!!!

「しがらみからの逃走」というのは多くのアーティストがテーマにしてますが、この物語の主題もそんな感じ。ストーリー展開がアツい!!!

さあ、サルは動物園から逃げ出すことができるのか!?

気になるかたは是非!

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