【学生必読!】『大学教育について』で教育の在り方を学ぶ

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「JSミル=功利論!」

こんな暗記をした人は多いかと思います。ぼくもそうですw ミルといえばベンサムと並んだ功利主義の権威。

「不満足なソクラテス」のくだりはご存知の方が多いと思います。

ただ、ミルは決して「功利主義」だけを唱えた人ではありません。

今日は彼が大学生に向けた演説を収録した『大学教育とは何か』をふんわり紹介します。

①概要

「大学というのは職業教育の場所ではなく、一般教養を学ぶべき場である。」

というのが彼の主張です。

恐らく日本の大学で「一般教養」を数年という長期間で学べるのは少数の国公立大学のみだと思います。私立大学などはほぼ

「専門学校」

といってしまっても過言ではなく、もっと過激に

「レジャーランド」

と喝破してしまう専門家までいますw 終点は就職先と言ったところでしょうか。

しかし彼は大学の「就職と一直線に結ぶ」という在り方を否定し、「一般教養をたたき込む」在り方

を説きます。彼はこんなことを言っています。

専門職に就こうとする人々が大学から学び取るべきものは専門的知識そのものではなく、その正しい利用法を指示し、専門分野の技術的知識に光を当てて正しい方向に導く一般教養の光明をもたらす類のものです。ー本文より抜粋

専門のこと以外知らない!というスタンスではなく、「幅広く学べ」ということなのでしょう。

また、彼は主に学ぶべき2つの柱として

「文学教育」「科学教育」を挙げています。(他にも挙げてますが、ここでは省略。)

前者はぼくたちに「考えたことを表現する」ことを教え、後者は「考えること自体」を教えてくれる。

その二つを軸に思考を続ける訓練を積めば、教養溢れる人間へと進化できるのです。

②なぜ学ぶか

ぼくは今まで「なぜ学ぶか」がイマイチピンときていませんでした。

「なんで勉強なんてするの?」

と年下に言われたらまず答えられる自信がありませんw

ですが、ミルの、この文章を見て、

「そうか!」

と腑に落ちると同時に、いくらか感動しました。

学問を深めてゆくと、どうなるか。彼はこう言っています。

「諸君が人生に対してますます深く、ますます多種多様な興味を感ずるようになる」ー本文より抜粋

勉強の意義については色々な意見がありますが、ぼくはこの回答が一番好きです。

やっぱ勉強は「楽しく」なきゃ。

巷には速読本を始め効率を求める本が多数ありますが、それよりもまず

「勉強自体が楽しい」

と思うことの方がよっぽど人生を豊かにしてくれると感じています。

今後は

「なんで勉強するの?」

という質問に対して

「それがわからない程度の頭なら、勉強した方がいいんじゃない?」

と嫌味を言うのではなく、

「楽しいからだよ。」

と答えるように心がけます笑

③なぜこの本が面白いんだろう。

実はこの本は5周目くらいです。

基本的につまらない本は投げ出すタイプなので、この「5周」から、ぼくがこの本を気に入っていると判断してよいでしょう。

ではなぜ好きか?

それは、

「読みやすいから」

です。

これはもともと「書籍のための文章」ではなく、「演説を訳したもの」

です。なので別に大した専門知識がなくとも読み切ることは容易です。

もう一つの理由は、「なんだかわからない、温かく熱い思い」が込められていると感じるからです。

このミルの演説の様子について、当時の「ザ・タイムズ」は以下のように記述しています。

「『聴衆は熱心に聞き入り、終わると惜しみない賞賛の拍手がつづいた』」ー解説より抜粋

文章でも感じるのです。演説であればなおさらでしょう。

こういう「知識」だけでなく「熱気」のようなものを感じられる本は好きですねえ。

終わりに

今はネットで様々な情報を得ることができます。

思考の材料は容易に集めることができるのです。

なので、この本は決して学生だけに向けられた本ではなく、社会人の方も楽しめるのでは、と密かに思っています。

興味のある方はぜひ一度ご覧になってください!

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ABOUTこの記事をかいた人

毎日1000回読まれる書評系ブログの中の人。音楽と漫才をライフワークにし、自然溢れるのどかな場所に家を買うのが夢。