こんにちはどろますたです。
ぼくはわりと本を読むのが好きなんですけど、その中でとびっきり大好きな著者のひとが何人かいます。
そのうちの一人が、「戦う哲学者」といわれている中島義道さん。
中島さんはその特異な感性から、独自の視点で世の中をぶったぎっています。
そこの通底する思想は、「人間は幸せになれない」というもの。とても悲しい主張にも思えますが、どこか好奇心がそそられませんか?
当記事では、そんな中島さんの作品にハマったぼくが、中島さんの多くの著書の中でも特に気に入ったものを5つ紹介します。
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中島義道さんのおすすめ本① 『孤独について』
この本は「生きていてずっと孤独だった」と断言する中島さんの孤独についての思想や、ご自身の経歴を時系列で触れることができます。
中島さんのひととなりがわかるので、入門書としては最適かと思います。
中島さんは少年時代、男子トイレで一列に並んで用を足すのが「グロテスク」に感じ、学校で用を足せなかったといっています。
かなりの偏食家で給食もろくに食べられず、口に含んだものを給食後に吐きだしたりしていたそうなんですよ。
他にも、最近は「嫌いな人間を脳内でいたぶるのが趣味」だとか,その特異な感性による「本音」が存分に暴れまわります。
めちゃくちゃおもろいです。
中島義道さんのおすすめ本② 『不幸論』
「ひとはみな不幸である」なんて、断言したできるひとは中島さんくらいしかいないでしょう。
「ひとは幸せを追求する」という前提のもとで動いている社会それ自体を中島さんは嫌悪していて、その前提のもとに生きるマジョリティーをぶったぎります。
学者という肩書きながら、学説より自分の負の感情が全面に押し出てる作風が最高ですね。
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中島義道さんのおすすめ本③ 『どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?』
「なぜ今死んじゃいけないの?」
この問いに明快に答えを出せるひとは、実はそれほど多くはないのではないでしょうか。
この問いに対して、散々「人間は不幸だ」と主張している中島さんはどのような解を出すのでしょうか。
本書における答えは、「自分(中島さん)がイヤだから」。
解答までも自己中心的で、倫理観の一切ない明快な解答です。死について一度考えたい方におすすめの一冊。
中島義道さんのおすすめ本④ 『ひとを愛することができない』
自己中。この性格ゆえ、苦しんできたひとは多いのではないでしょうか?
そして、多くの本ではこの自己中は「悪」と捉えられがちです。
中島さんも同じく「自己中」の塊のようなひとで、さらに「ひとへの愛情を感じられない」のだそうです。
そんな自己中な性格を、たんたんと書き記した名著。ジコチューでどうしようもない方におすすめ。
中島義道さんのおすすめ本⑤ 『カイン』
ぼく的な中島作品No1は圧倒的に『カイン』だと思っています。もう5回以上読み返しています。
これは「他人に迎合してしまう弱いひとが、自分勝手に生きるための本」で、実際に「礼儀正しいひと」から「わがまま」への脱皮に成功した中島さんの歴史とともに、ご自身が「弱い人」に向け勝手なアドバイスを送りまくります。
具体的な項目としては、「どんなことがあっても自殺しない」、「親を捨てる」、「なるべく人の期待に背く」、「怒る技術を体得する」など自己中心的なものばかり。でも、読んでいくとすごく説得力があって「なるほど」と納得してしまう作品となっています。
旅行にいく何千倍も価値観がひっくりかえる、そんな作品。
終わりに
いかがでしたか?
多くのひとが「幸せ」を求めていくなかで、逆に「不幸を直視」する中島さんの作品が、ぼくは最高に好きです。
ぼく自身は自分が心地いい環境を求めるタイプなので、中島さんのような生き方はできません。
ですが、自分とは全く違う感性を学ぶのは信じられないほど楽しく、刺激に満ちています。
中島さんの作品、気になる方は是非一度読んでみてはいかがでしょうか。