日吉の天一書房で、素敵な出会いをしてしまいました。
その名も
『定年後に読みたい文庫本100冊』。
ぼくは学生なので、定年はまだ程遠いのですが、ちょっと立ち読みしてかなり面白い感じがしたので気づいたら買ってしまいました。
早速見ていきましょう。
①本は娯楽でいい。
作者の勢古さんは、「本は娯楽でいい」という主張をまえがきの段階でおっしゃってます。
これにはぼく、大賛成です。
変に難しい本ばっか読んでも、つまらないだけですよね。
また、「役に立つ」読書というのも本末転倒です。
何かについての情報が欲しい、という明確な目的があればそれに関する本を読めばよいです(ex.早起きしたいから、『早起きの技術』という本を買うとか)。
本来、本はたのしけりゃーいいのです!別にそれ以上でもそれ以下でもない。
勢古さん自身も若いころは「世間の評価にしたがった」読書をしていたそうですが、それは
「間違いだった」
という趣旨の発言をしております。読書とは、娯楽なのです。
②古典・名作はどうでもいい
「古典を読め」と多くの人がいいます。ぼくはこれには賛成です。古典は大体味わい深いものが多くて面白いです。
しかし、勢古さんは「どうでもいい」とバッサリ。
ある本を薦めるために、読まずに死ねるか、ということをいう人がいるが(ただの修辞か惹句ではあろうが)、生きているうちにこれだけは読まなければならない、なんて本はない。ー本文より。
本当に「好きか嫌いか」だけに焦点をあててるんですよね。全くぶれません。
ぼくは人間の闇とか、感情とか、そっちに興味があるので古典を読むことが多い(古典には人間の核心部分が描写されてることが多い。)のですが、別にあまり興味のない人にとっては読む必要はないわけです。
③終わりに
全体から感じ取れること、それは
「好きな本だけ読めばいい」
という至極シンプルな主張でした。
ぼくもこれに賛成していて、思わず
「いいなああああ」
と共感しました。
著者はこの本の中で現代文学をディスったり、ある作家に対して「苦手」とはっきり表現していたりしています。
本音だけをサクッと言ってくれている感じがして読んでて愉快です。
興味がある方は是非一度読んでみてください。
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