こちらも面白い。出口治明さんの『人生を面白くする本物の教養』。
店頭に並んでいたので売れてる本なのでしょう。
早速見ていきましょう。
①今、教養が求められている
今、教養が求められている、と筆者は説きます。
筆者のいう教養とは、知識を手に入れるだけでなく、
「自分の頭で考えられる人」
を教養人であると定義しています。
そして、そういう人が今の社会に求められている、と言っています。
いま、私たちは教養人であることが求められています。その理由については後述しますが、結論を先に述べれば、これまでのキャッチアップ型社会のように「考えない」ままでは、個人も社会も立ち行かなかくなっているからです。ー本文より
筆者の主張のキモは、「ちゃんと考えること」。これがないと、どんな物知りでも教養人ではない、ときっぱり言っています。
②速読は百害あって一利なし
これは意見がわかれますが、筆者は速読の価値を認めていません。
本を読むのは人(著者)の話を聞くのと同じことです。人の話はていねいに聞かないと身につきません。何より私自身、話をしていて相手に「速読」されたら腹が立ちます。ー本文より
めちゃめちゃ厳しいですね。ぼくは速読も精読もしますが、出口さんのように読書を
「人付き合い」
と捉えるなら、速読はよくないですね。
ここは捉え方の問題ですが、説得力はあります。
③旅!出会い!読書以外にもある教養の材料。
出口さんは大の本好きであることが本書ではわかります。ですが著者は本に固執しているわけではありません。むしろ超アクティブな面を持ち合わせていて、旅をしたり、人との出会いを求めることもあるそうです。
旅に関しては「予定は立てない」、出会いに関しては「一緒にいるかどうかは、相手が面白い人かどうかで決まる」そうです。
やはり好奇心の赴くまま、「楽しさ」を行動原理にしていることが伺えます。何となくどんよりした世の中でも、結局は自分の生き方次第ですね。
終わりに
好奇心旺盛な著者の作品は、筆がのっていて、熱が自然と伝わってきます。この本もそのうちの一つです。
著者の主張に全て賛成するわけではない(ぼくはこの本を速読してしまいましたし・・・。)のですが、本からでも伝わってくる熱気が心地よかったのです。
前も書きましたが、熱量のある本はやはり読む人を魅了するのです。
筆者の熱量を感じられる書籍です。おすすめです。
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類書もどうぞ。


